超絶ブラック会社時代の一日の業務について(当時使っていた手書きノートを元に)
~8:00 会社前(皆で鍵を持っている役職者が来るのを待つ)
役職者が鍵を開ける →事務所に入り、掃除機かけとデスク拭き、窓拭き
(※注 勤務表上の出勤時間は 9:00。この間の賃金は「当然の如く」発生しません)
8:30頃~現場廻り@大阪市内、神戸、宝塚、堺、泉南、奈良、京都など関西各地(確認・指示・検査(配筋検査、中間検査、完了検査)の立ち合い・現場で業者さん達と打合せ・施主さんからお預かりした鎮め物を納めて写真を撮る・施主さんの物件見学の立ち合い、上棟日の立ち合い→その場で打合せ・完成後の施主さんとの立ち合い…など)
言うなれば対外的なこと。
並行して、社内的、個人的(現場監督として)には、 次に自分が担当する現場の下見(関西各地)~境界を明示するポイントはあるか ~なければ測量士の先生に依頼して測量の上で境界鋲を打ってもらわないといけない。これ無しでは地盤改良、基礎工事、配筋工事は成り立たない~ 直近の電柱はどこにあるか、水道・ガスは通っているか、基礎のコンクリート打設の際にミキサー車とポンプ車の前付けは可能か、上棟の日にレッカー車は現場に前付けできるか、交通誘導の人を手配する必要があるか、道路使用許可や道路占用許可の申請は必要か
などが混然一体となっているのが、日中の業務だった。
ここに、さらに並行して上層部からの指示で、リフォーム物件や解体予定物件の現地調査(状態確認→写真撮る→不要品の撤去~トラックに載んで産廃処理業者の所へ持ち込み)、会社が購入した土地の草刈り、集客のための看板設置 (地面に杭を打って穴を空けて足を打ち込み、骨組みを作りベニヤ板を貼り、そこに営業部が用意した広告を貼り付ける) などの業務がしばしば入ってきたりもした。
18時くらい(早ければ)帰社
何も指示された用事がなければ、ここからが「書類仕事タイム」となる。
ここからの時間は、現場監督にとって、現場廻りと同じかそれ以上に重要な時間だ。
「書類仕事」とは…
①図面チェック→業者さんに送信→現地調査依頼・打合せ・見積依頼
②工事のスケジュール表作成→業者さんを押さえておく
(特に、腕の良い業者さんは秒速で!)
③担当物件の予算作成→値引き交渉→社長に決済をもらう
先ず①の「図面チェック」について
「図面」と一口に言っても、工事の準備、実際の工事には様々な図面が必要になるし、工種によっても必要な図面は変わってくる。
地盤改良屋さん、基礎屋さんに渡す図面、左官屋さんに渡す図面、大工さんに渡す図面、屋根屋さんに渡す図面、電気・ガス・水道屋さん・キッチンや吊戸棚を据える業者さんに渡す図面、そして、施主さん(お客さん)と共有する図面…はそれぞれ違う。
例えば、地盤改良屋さんは「配置図」だけあれば良いし、基礎屋さんは「配置図」「基礎伏図」「断面図」「プレカット図1F土台伏図 」「1F平面図」があればいいし、屋根屋さんは「屋根伏図」と「立面図」があれば良い、といったふうに。
これらの図面も大別して2つに分かれる。
それは「確定図面(正式なもの)」と「仮図面(参考図)」だ。
工事を着工するためには、然るべき機関に申請(図面などを提出)をして審査された上で許可を得ないといけない。許可がおりる 僕らはこれを「ケンカク(建築確認申請)
がおりた」と言っていた。
この許可を得ていない図面が「仮図面(参考図)」、いわば草案、下書きみたいなものだ。
僕ら発注元、現場監督側はあらゆる図面を持っている。